60 ステンドグラス・コレクションとスコットランドのヒース
ステンドグラス・コレクションとスコットランドのヒース
写真を保存してくれるグーグル・フォトのアシスタント(つまりAI)が、これまで撮った各国のステンドグラスを集めたコラージュを作ってくれました。
これはクリスマスの時に使おうと思いつつ、すっかり忘れていました。しかもどこで撮ったかを調べてみると結構大変(まったく忘れています)。おまけにステンドグラスの写真は、特別なカメラを持っていないので、光の加減がうまくゆかず、失敗作が多いのです。たとえばパリのサントシャペル、シャルトル大聖堂などの有名どころはうまく撮れませんでした。
このコラージュは、まあまあちゃんと撮れているものをピックアップして載せてくれているのですが、むちゃくちゃマイナーなところも多いので、再リサーチが大変でした(旅の間は旅自体に無我夢中で、写真について詳細な説明をつける暇もないので、あとで見ても、日付とざっくした場所しかわからない事が多いのです)。ステンドグラスの説明をできるほど知識がないので、このコラージュに番号をつけて、もとの写真を載せ、撮影した場所と日付を記し、それだけではつまらないので、その旅のできごとについて少々付け足しておきます。
①まずコラージュの左上はイギリス・スコットランド、エジンバラのSt Giles’Cathedral(聖ジャイルズ大聖堂)(2016/8/26撮影)。ウェイバリー駅近く、エジンバラ城に行く途中にあったゴシック形式の教会。聖ジャイルズはスコットランドのプロテスタント化を推進した人で、宗教改革の時に多くの装飾が破壊されたが、みどころが多いそうです。
②次の左下の写真はエジンバラ城にあったもののようです(2016/8/26撮影)。これはきれいに撮れていますが、何という聖人かは不明。
③コラージュ右上はプラハ城にある
アルフォンス・ミュシャが作ったステンドグラスとして大変有名です。たくさん撮ったのですが、お見せできるのはこれだけ。
他の写真は5.6年前ですが、これだけは、15年ほど前の写真です。かなり昔のことですし、あとは列車でドイツのドレスデンに移動したので、チェコは二泊三日、プラハ城(錬金術師の小路)の他、図書館とユダヤ人のゲットーを見たくらいで、あまりたいした思い出はないのですが、一つだけ。
7月25日、ヘルシンキ乗り継ぎで、プラハの空港へ。バス、地下鉄を乗り継いで、地上に出て市電に乗ろうとしたら、夫が飛び乗ったところでドアが閉まってしまったのです。日本と違って待ってくれたりしないのです。さて困りました。ホテルへはどうやって行けばよいのでしょう。近くにいた韓国人女性の二人組に地図を見せて聞いてみるけれど、わからないようです。仕方ないので、タクシーを拾い、ホテルの名前を告げると連れていってくれました。料金は400コルナ(チェコはユーロではない。2000円くらい)。ガイドブックで、タクシーはぼったくりと聞いていたので、高い、半額にせよといって、200コルナしか払わないことにしました。あちらはなんだかごねて、おまえはいったい何人だ、といったような気がします。たぶん片言の英語での会話でした。こわかったですが、とりあえず値切った料金を運転手に押しつけ、ホテルに駆け込みました。部屋に入りましたが、夫は待てど暮らせどやって来ず、ようやく1時間後に到着。飛び乗った市電は逆回りだったのだそうです。
York Minster(ヨークミンスター、「ミンスター」は、イギリス国教で格式の高い特別な教会の意、ウェストミンスターは最も有名)(2016/8/26)。世界最大級のステンドグラス。天地創造と世界の終わりがテーマだそうです。 ステンドグラスの画像ははっきりしませんが、教会らしい雰囲気があります。①②と同じイギリス旅行で撮ったものです。
外からの採光が明るすぎて、ステンドグラスの画像
はどれもはっきりしません。
イギリス旅行は、中学校時代に愛読していた『ジェーン・エア』『嵐が丘』の作者であるブロンテ姉妹の住んでいた牧師館がある、ヨークシャー地方のハーワスに行きたかったのでした。三枚の写真はそのあとで訪ねたところです。
ハワースの荒れ野はとても広くて少ししか見ることはできませんでしたが、アーンショー家に拾われたヒースクリフ(「荒野(ヒース)」+「崖(クリフ)」、寂しく、孤独な地という意味もある)と同じ名のヒースは、いたるところに咲いていました。イギリスやアイルランドの、農耕に向かない痩せた荒地や、その地に生える野草(エリカ)がヒースです。以下はヒース(エリカ)の写真三点。
⑤右下はボスニアのコスキ・メハメッド・モスク(2017/8/24撮影)。イスラムのモスクにある素朴なステンドグラスです。このモスクは、モスタルのシンボルともいえる写真に必ず登場するネレトヴァ川にかかる美しいアーチ橋(スタリ・モスト)をみる絶好のポイントにあります。クロアチア、ザグレブ、ドロブニクの旅で、ドロブニクから日帰りでモスタルにいった時の写真。まだ建物に銃痕が残っている箇所が多く、ボスニア戦争の生々しい傷跡に胸を突かれました。
葡萄畑が多いので、ワインがおいしいのでは、と思って、少し歩いてガソリンスタンドにあるスーパーで700円くらいのワインを一つ買いました。大変美味でした。たぶんドイツのフランケンワインと同じように、輸出などされず、地元で消費されるワインなのでしょうね。
ステンドグラスの写真は、まだありますので、そのうち第二弾を。来年のクリスマスになるかもしれませんが。
さて、個人的にはいろいろあった今年も、本日が最後となりました。
このブログ、余計な話ばかりしていて、タイトルの『百人一首一夕話』の画像解説はどうなったのかといわれそうです。講義の方では、おおきなヤマである道真が終わり、定方までいっているのですが、なかなかこちらに反映できておりません。来年こそは頑張りたいと思っています。
皆様、どうぞよいお年をお迎え下さいませ。
コメント
例年よりちょっと念入りにした掃除の結果、欧州で求めた食器等、数十年ぶり?に出現したものもあります。若いころは、いつ、どこで購入したか、鮮明だった記憶が、もはや忘却の彼方、写真などはその最たるものですが、それをたどって記録が出せる、というのは素晴らしいことですね。確かに欧州を旅していると、お城や教会の建築は、日本の寺社建築とは異なる魅力があります。ステンドグラスの神々しさには圧倒されます。イタリアなどの一部の火山国を除き、地震がないこと、元々が石造りで火災の危険が少ないこと等、これまで永らえて来ているのでしょうね。
お年賀状を頂きブログを始めたと知りお訪ねしました。
長いことお会いしていませんが、文章がお人柄を感じられるもので、久しぶりにお目にかかったような重いがします。
紀貫之の和歌や、やり取りは深く感じ入りました。
時々覗かせて頂きます。
病後の回復お祈り致します、どうぞお元気でお過ごし下さい。