81 ラフレシアの花ーコタキナバル

81 ラフレシアの花ーコタキナバル

  しばらくご無沙汰しておりました。コロナもようやく一段落したようなので、お正月明けの7日から、マレーシアのコタキナバルに行ってきました。マレーシアといってもマレー半島ではなく、フィリピンの南、赤道直下のボルネオ島です。

 なんの予定もなく暖かいところで、ぼんやりごろごろするというぐーたらな目的しかない旅です。
 飛行機はマレーシア航空の直行便が出ていなかったので(二月からは就航されるようですが)ロイヤルブルネイ航空。11時45分に成田を出発し、ブルネイ経由でその日のうちにコタキナバル到着(20時25分着、時差1時間)。マレーシアの人は穏やかでやさしいし、特に予定もないからと、ちょっと油断していたためか、飛行機を降りてすぐ、入国でひっかかりました。
   イミグレーションにゆくと「アライバル」といわれます。「到着」という意味だろうと思って「イエス」といっても、同じことばを繰り返されるだけ???。結局、別の人がやってきて違う場所に連れてゆかれました。昨年の12月から、入国カード(つまり、係員は「アライバル・カード」と言いたかったらしい。ここの英語はこれ以後もアバウトでわかりにくかったです。)の記入方法が電子データに拠るものしか受け付けなくなっていたのに、自由旅行の私たちは、そんな情報を知らなかったのです(あまりに新しい情報なので、もちろんガイドブックにも書いてありません)。
   
  パソコンでパスポート情報などを入力後、こちらのメールアドレスを入力して自分宛に送信、メールを受け取ってから、その画面を見せねばならないのですが、SIMを替えていないので、つながりません。WIFIのパスワードを教えてもらってようやく一人分、慣れないので10分くらいかかったかもしれません。次は、PC苦手な夫の分。あちらの人がやってくれたのですが、画面が消えてしまい、夫のスマホのWIFIもつながらぬまま。どうしようと思って見渡すと、飛行機の乗客はもう誰もいなくなっていて、私たちだけです。あちらの人もあきらめたのか、「husband」 ならばOKといって、一人分の入国カードで通してくれました。急にこんなこと決めないでね。一ヶ月前に決まったことなら、経過措置として、紙で記入できる入国カードも準備しておいて欲しかったですが、紙一枚、鉛筆一本ありませんでした。
   
  後で聞くと、南アフリカでも同じだったようで、  入国カードの電子化は、コロナ後の世界ではかなり普通の事になっている模様。なんだかお上りさんみたいで情けなかったです。
    荷物受け取りはとっくに終わっていて、夫と私の荷物はレーンの外に置かれ、見張っていてくれる人がいました。
    外に出てみると約束した迎えの人がいません。遅れてしまったからかなと焦り、あまり大きな空港でもないのであちこち探したのですが、見つかりません。
    どうしようと思ってみると、「タクシーチケット」という看板が眼に入ったので、そこでホテルの名前を言って、購入。18リンギット。
    何とかホテルに到着。迎えの人とはすれ違ったようで、ホテルでスマホをWIFIにつないで、やっとわかった次第。あちらも来てくれたようなので、料金は払うことに。

 初めは大変でしたが、あとはぼんやりとホテルでごろごろして、そのあたりを見たり、日帰りツアーを探して予約するだけ、たいしてご報告することもないので、写真メインでゆきます。 
 
ホテルの窓からみた海の夕景。
                     山側の部屋の窓からみた朝の星と月と雲。

翌日に行った植物園にて。ウヅホカズラ?食中植物がたくさんありました。


世界で一番小さい蘭の花。これだと大きさがわかりませんね。

しょうがの花、だそうです。

 ゴジラの背中みたいな山頂のキナバル山は雲に隠れていて、いい写真が撮れませんでした。けれど、去年の9月に大学の同級生のKさんが、なんとキナバル山に登ったのです。同じ年齢なのに、何というエネルギーの持ち主でしょう。ダラダラ旅行の私が恥ずかしいです。
彼女の映画日記+山歩きのリンクをお知らせします。ご来光の写真が美しいです。
毎月の映画の記録もたくさんありますよ。




ポーリン温泉にゆく途中の道の看板をみて、急に車が右にハンドルを切って止まりました。

 ←ラフレシアが咲いているという看板を見つけたのでした。
 ラフレシアは花を咲かせるのには2年かかるけれど、花が咲いたら約3日しかもたない(ウィキペディア)のだそうです。世界一大きな花と子供の頃に本で読んだことがあるので、一度見たいと思っていたのでした。開花期間があまりに短いので、植物園にもありません。たまたまこうした民家で開花すると、観覧料をとって見せてくれるのです(約500円くらい)。ガイドさんの話では、6割くらいの確率でラフレシアを見ることができるらしいです。まあまあ運がよい方ですね。嬉しい。
 少し歩くと、黒いネットをかぶせたところがあり、中に入ると二つ咲いていました。




                             これは蕾です。
 国立環境研究所によると、開花は数日しか続かず、自生地も限られていることから「幻の花」とも呼ばれています。 また、葉、茎、根を持たず、光合成によって自ら有機物を合成することができないため、ホストであるブドウ科のツル植物に完全寄生するという独特の生態を持っています」とあります。写真をみると蕾の下に寄生しているブドウ科の蔓が写っています。異臭があるということでしたが、あまり臭いはしませんでした。
その民家にあったバナナ。
これはドリアン。そう、ドリアンの季節だったのです。ドリアンは大変な臭いがするので、ホテルでも持ち込み禁止、でも、好きな人は好きなのだとか。マンゴーが食べたかったのに、もう終わっていて、市場ではドリアンばかり売っていました。マンゴーは9月頃がシーズンなのだとか。

翌日は市内見物。これはマングローブ、昔は炭がわりに燃料にしたとか(今は保護されています)。二日とも同じガイドさん(JTBのオプショナルツアー)でした。とても目がいい人で、植物でも、動物でも何でも見つけてしまいます。一度、あ、カメレオンと言われて、こちらも肉眼で確認することができたのですが、写真にはうまく写りませんでした。彼の話で一番印象的だったのは、コロナウィルスの流行で、コタキナバルも大変だったということ。海外旅行者は入国できなくなり、彼もガイドの仕事がなくなってしまった。それでも食べてゆかねばならないので、草刈りの仕事や木を切る仕事をした、と。木を切る仕事は大変だったといいます。コロナウィルスの蔓延は、あらゆる国の人々にさまざまな影を落としていたのだということを、改めて実感させられました。

イスラム教のモスク。


 宗教裁判所。日本にはないように思うので珍しかったです。
仏教寺院の韋駄天。反対側に弥勒がいます。中国の厦門のお寺と似ていました。あちらから移住した中国人に建てられたのではないかと。

サバ州の博物館

博物館には、笙を思わせるような楽器が。
竹取の翁の竹籠?

最後におみやげ品を。

シンプリーチョコレート。いろいろな味があります。昔のチョコレートのように、なんの癖もないやさしい味でした。
サバ・ティー。サバ州の紅茶。香りも癖もない飲みやすいお茶です。紅茶とウーロン茶のあいのこのような味。

マンゴーグミ。一番人気のおみやげ。マンゴー味のグミです。


どうってことのないお話ですみません。

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コメント

御輿 さんのコメント…
ラフレシア、ちょうど三年前の夏、上野の科学博物館で「植物」の特別展があり、その時にリアルな模型の展示もあったように思います。コロナ禍で、まだマスクの最中、入場も予約制だったような…今は昔の話になりつつあるようでもありますが笑 南洋の植物は、大胆でパワフルですね。
入国時のトラブルは災難でいらっしゃいましたね。私共もいつも個人旅行ですので、これもコロナ前の話ですがニュージーランド(NZ)へ行ったとき、NZの入国許可(ESTA)は事前に取得していましたが、出発日に成田に行ったところトランジットで通過するだけの豪州のESTAも必要と言われ、それもここ一ヶ月以内に出来た新しい規則だったようです。出発まで小一時間、カウンター近くに椅子を出して貰い、夫と私それぞれのスマホとにらめっこして、必要事項を入力、私の方は幸い、割とすぐに豪州の機関からの許可が出たのですが、夫の方は何故か「審査中」でなかなか「許可」にならず、そうこうしているうちに、出発時刻が迫り、航空会社の係員もノートPCを持ったまま一緒に走ってくれ、出国審査、手荷物検査等を見切りで通り抜け、最後の長い動く歩道を走っている時にようやく「許可」が出て、無事に出発出来たというハラハラ・ドキドキの体験談がありました。あの時、夫が取れなくても私は先に一人で行っていたかも笑 これも今は昔のお話です。

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