11 丸紅ギャラリー開館と源氏物語をデザインした着物
丸紅ギャラリー開館と源氏物語をデザインした着物
11月1日付の日本経済新聞の朝刊の一面全体を使って、丸紅ギャラリーの開館を告げる広告が載せられました。
丸紅が蒐集した、染織品(きもの、帯、袱紗など)、染織図案、そして和洋絵画からなる美術品コレクションを展示する場となる丸紅ギャラリーのオープニングを飾る第一回のテーマは「日仏近代絵画の響き合い」です
ホームページには、「19世紀写実派のコローやクールベによる風景画から始まり、ルノワール、ルドン、デュフィ、ヴラマンク等に連なるフランス近代絵画の巨匠作品、彼らから多大の影響を受けた藤島武二、岡田三郎助、和田英作、川島理一郎、梅原龍三郎、安井曾太郎、小磯良平、荻須高徳ら19世紀末から20世紀にかけて活躍した日本の洋画家の作品を、従来の美術史の既成概念にとらわれず、丸紅コレクションにある彼らの作品の筆づかいや色づかいなどの作風をベースにした分類に基づいて展示することにより、近現代絵画における日仏の芸術交流や響き合いをレビューします。」とあります。
https://www.marubeni.com/gallery/
第一回記念展覧会も楽しみではありますが、個人的に一番みたいのは、着物、帯を中心とする染織品です。ホームページにはまだ載せられていないので、日経の広告の一部を載せます。
下段向かって左は「源氏絵海辺模様友禅小袖」と呼ばれます。上半分は紅地に雪輪、扇面、松皮菱を白く絞り抜いて散らして源氏絵を描き、箒木、空蝉、末摘花、紅葉賀、若紫といった『源氏物語』の巻名の刺繍を施し、下半分は、友禅染めの技法で明石の海辺の景色が描かれています。少し大きなものを下に載せます。
この画像は、林恭子『かたちのなかの源氏物語』(弓立社)に拠ります。「源氏絵海辺模様友禅小袖」の解説も林さんの文章を参考にしました。
博物館の展示などで貸し出されることがあって、実際に目にしたことはあるのですが、丸紅ギャラリーでこうした着物が一覧されるような展示があったら、どんなにすばらしいだろうと期待しています。
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コメント
丸紅ギャラリーの開館は知りませんでした。
情報をありがとうございます。
着物の収集品は、本当に実際に見てみたいと思います。きれいですね。
(それから、ご連絡ですが、記事の中のアドレスをクリックすると、
丸紅ギャラリーではなく別のサイトに飛んでしまうようです。)
リンクの件、ご指摘有り難うございました。おっしゃる通りなので訂正しましたが、直接リンクするのはよくないようなので、アドレスのみ貼り付けておきます。
リンクを貼り付けるか、「丸紅ギャラリー」で検索して、見ることができるようにしました。