58 ようやく退院が決まりました
ようやく退院が決まりました.
なかなかドレーンの管を抜いてもらえず、ようやく24日に退院できるという許可がおりました。手術翌日から元気だったのに、15泊16日に及ぶ入院、本当に長かったです。 重症の方もいらっしゃるのに、こんなに元気なのにいつまでもここにいてよいのかと思いつつ、いたずらに日が過ぎてゆきました。
フロアのベッドは満床に近く、お財布にやさしい個室を希望してもなかなか部屋を替えてもらうことができず、ようやく21日、月曜日に移室できました。西側の端の部屋、廊下の奥、その廊下の非常口のガラス扉から見える景色がきれいなので、みとれている方もいます。一昨日の朝は、車椅子のおばあさまが、景色をみながら「月の砂漠」を歌っていました。少し哀調を帯びたメロディー、私も母に歌ってもらったなあ、と思い出したり。
さて、病院のエレベーターはわかりやすいところにありますが、階段はわかりにくいです。事故があっては大変だと思うからでしょうか、壁のようなぶ厚い防火扉を開けて五歩くらい歩き、もう一つ同じような扉をあけるとやっと階段になります。ずいぶん探したのですが見つけることができず、病院の方に教えてもらってたどりつきました。運動不足解消というか足腰が弱らないために、一階のコンビニに買い物に行った帰り、6階の病室まで歩いて上るためです。土日は人の気配がなく、たった一人で怖いようですが、平日は、たくさんの看護師さん、若いお医者さん、その他のスタッフがトントントンとすごい速度で上り下りしています。ゆっくり歩いている私などは追い抜かれてゆくのですが、ある時ピタリと後ろにつく人がいたので振り向いたら、看護師さん、大丈夫ですか、と聞かれてしまいました。さすが職業意識が高い。。。平気ですと答えましたが、患者が階段を上る姿はあまり見ませんでしたので、心配してくれたのでしょう。
それにしてもエレベーターではなく、階段にこれほど人の動きが多いということに驚き、なんだか病院の隠れた大動脈のような気がしました。こんなところで大勢が動いていて、たくさんの人の命を救い、病を治してくれているのだ、と。病室にいてもお医者さん、看護師さん、薬剤師さん、お掃除の人、医療品を届ける人、食事作りの人などなどたくさんの方が一生懸命動いていて、コロナのために引きこもりがちだった人気の少ない自宅にいることに慣れていた眼には新鮮な驚きでした。
これだけ多くの方々に助けられて、三度の食事作りやら仕事に追われることもなく、自分の身体のことだけを考えていればよい時間を過すという、今まで経験したことのなかった特別な二週間余を、これからも時々思い出すことでしょう。
ぼんやりとしてさぼってしまっていたので、残りの二日は、持参した読みさしの本を片付け、原稿の見直しをすることに追われています。
一歩も外に出ることができないので、いくつか写真を撮りました。
コメント
入院している人からこんなにすてきな景色を見せてもらえるなんて!
明日はいよいよ退院。この極上の風景も見納めですね。
なぜか5時頃に目が覚めてしまって、晴れた日は、日の出、朝焼けを、そして美しい夕暮れもずいぶん見ましたので、ちょっとだけお裾分けをと思いまして。家では考えられないことです。いろいろな意味で日常とは異なる時間を過ごしたのだと思います。
有明の月朝焼けの空の写真はとても胸に響きました。
明日の退院24日は射手座の新月…
新月は何かをスタートさせる日に良いとされてる日ですね!
今月は皆既月食などもあり、月にちょうど思いを寄せてるいとこでした…
美しい写真ありがとうございます。
ぶんぶん(国分)
明日が新月ですか。今年はあまりいいことがなかったので、何か新しいことが始まるとありがたいと思っています。祝福のことばをありがとうございました。